X13 が出てきたところだけど、なんか起動しなくなったので……
聞くところによるとベースのちかいor同じT495やT495sなどでも同様の事象が発生しているらしい。
ThinkPad X395 のファームウェアアップデートをしたらWindowsが起動しなくなった
半年弱前に買った ThinkPad X395 、普段は Linux で使用しているのだけれども、先日久々に Windows で使用することがあったので Windows のアプデついでにUEFIアップデート(BIOSアップデート)もついでにした。
X395 のファームウェアアップデートは Linux でも LVFS にて提供されているため fwupdから適用できるのは以前記したとおりだが、現在提供されているものは最新のファームより1つ前の物となっている。
のでまあ、1つ前のバージョンであるv1.16まではLinuxで上げていたのだけども、ついでなので最新の1.17を適用した。(つまり1.16までは問題なく起動できていた)
しかし、UEFIアップデートが完了したあとは Windows が起動しなくなってしまった。いろいろ試してみるものの、Linuxは普段どおり問題なく起動している。しかし、Windowsはブート画面のスピナーがぐるぐる周り、消えたあとバックライトだけがついた状態(画面が真っ黒)のまま(Linuxでサスペンド復帰できなくなったときに近い)。
打つ手もないので電源ボタン長押しして強制終了するしか、ない。電源ボタンをおそうとすると、ものすごく熱い。なにか暴走しているようだが、10秒押すのが大変だった。
再度Windowsを起動しようとすると、(2回失敗してからかもしれないが、) Windowsの自動診断の画面が現れる。まあ起動に失敗しているのでこれが出ることは当然だし、これが正しく機能しているのは喜ばしいことである。このまま再起動をしても同じことの繰り返しであるが、起動オプションから Windows をセーフモードで起動してみたところ、あっさり起動した。しかし、イベントログをみてもいまいちよくわからない。
VRAM設定が怪しい
ここで、リリースノートの文面を思い出してみる。
X395のv1.17のリリースノートには
[new] Added UMA buffer size item into WMI list.
と書かれていた。UMAバッファーサイズとは要するにRAMをVRAMに配分するサイズみたいなものであるが、X395 の出荷時設定ではおそらく16GBモデルでは2GB、8GBモデルでは1GBが設定されていたかと思う。(なお、前機種であるA285についてはつい最近のアップデートでこれが変更できるようになったらしいが、X395では初期ファームから可能。)
といっても、WMIはWindowsからこれを管理できるインタフェースではないのであまり関係はなさそう。
とは思いつつ、直感で怪しさを感じた私はUEFI設定をみてみるとドンピシャでこの設定がおかしい。128MBになってるじゃないですか。(アップデート直前まではゴリゴリGPU使う作業をしていたのでもちろんその時は問題なかったことを確認済み)
これを元通り2GBに変更し、再起動したところ(これが原因かまではわからなかったものの)、正しく起動できるようになった。
この設定を変更する際、警告が表示されるのだが、1GB未満の設定ではPlayReady、すなわちWindowsのDRM機構が利用できないらしい。
これが原因かどうかはわからないものの、試しに512MBに下げてみたところ同じ問題が発生したため疑っていいんじゃないだろうか。
まとめ
ということで、ThinkPad X395 のUEFIファームを v1.17 にアップデートするとWindowsが起動しなくなってしまったが、今回起動しなくなった原因はアプデで何故かVRAMが128MBに下げられてしまったから、だった。突然起動しなくなったのヒヤヒヤするのでやめてほしい。
なお、よくわからないのでとりあえずBIOS設定リセットしたら復旧したみたいな話もあったのでデフォルト設定に問題はなくてマイグレーションがうまく行っていない模様。よくわからない人はBIOS設定リセットしてもいいかも。(当然ながらBIOS設定消えるけどそんなに影響ないか)
P.S. どうやらHyper-Vが有効だとこの問題が発生するらしい。WSL2のためにHyper-Vまわりを有効化してハマる人がちらほらいるらしくなるほどといった感じ。